2011年2月10日木曜日

書くということ

歌人の永田一宏氏が歌を作るのは日常の1コマに重しをつけるようなこと、というニュアンスのことを書いていた。

路上生活者、Big Issueの販売者でホームレス川柳を作っている人が、自分の川柳を読んだ人に声を掛けて貰い話すことで、自分が存在していることを認めて貰えることを感じて嬉しいとテレビで話していた。

「夜間中学生」の塚原雄太氏、どんな天才の記憶力も1行の記録には敵わない。だからその日の出来事は必ずメモを取りなさい。記録を取ることで1日1日が単なる時間の経過ではなく、体験として積み重なっていく。そうやって蓄積されたものは次のものを見る目となり、その目を通して見た物はより価値のある物になる。

こうやって書いているブログも辞めてしまえば宇宙のゴミのようにネットの中に浮遊したままになるのかな、なんて考えたことがある。そんな矢先に「兄が死んで、いなくなったけれど兄がつけていたブログはまだ存在していて、確かに兄がいた証が残っている」というような記事をどっかで読んだ。

毎日慌ただしく過ごしている。子供の成長は早いのに、子供の言葉にもちゃんと耳を傾けられなかったり、もっと大事なことがあるはずなのに、目先のことに囚われて忙しくしてみたり...
私も流れて行ってしまう時間をちょっと止めてみたかったり、おかあちゃんでも何でもない1人の人間として認めて貰いたかったり、そんなこんなで「書いている」のかな。

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